IT業界の歩き方

転職・エンジニア育成・面接官の経験からITエンジニアのキャリアについて紹介していきます

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102人のSEと面接してわかった「SE転職で失敗する人・しない人」の2つの共通点と成功の鉄則

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決まらない仕様、繰り返される炎上プロジェクト、単価が低く短納期・・・。

システムづくりができるSEは楽しいけど、「このままでいいのかな?」と悩むことありませんか?

おなじように次の悩みもよく聞きます。

  • キャリアアップするためにはどうすればいいの?
  • SEから転職したいけど、転職先が分からない
  • SEを辞めて異業種に転職するにはどうすればいいの?
  • どの求人サイトが優良な企業が多いの? 

実際に私もSEを7年経験し転職しましたが、同じような悩みを2年間くらい持ちました。

頭の中でグルグル同じ悩みが繰り返され、時間だけが過ぎていきました。

一方で、転職の難易度もあがっていきました
年を取れば年齢に応じた活躍を転職後に求められるためです。

この記事では、そうならないために次のような内容を紹介していきます。

  • 「SE転職をすべきか」の考え方を整理する方法
  • SEから転職する選択肢5つを紹介
  • 異業種への転職で成功しそうなのか?どのようにすべきなのか?

この記事を読めば、SEの転職の成功がより確実になります。

なぜなら、私が102人のSE転職者と接してきたことにより

  • あなたは転職すべきか?
  • どこに転職すべきか?
  • どのように転職すべきか?

を具体的に紹介しているからです。

失敗するひとの傾向や成功の鉄則を紹介していきます。

転職をもやもや考えているに必ず役立つ内容となっていますので最後までお読みください。

SEを転職すべきか決着つかない人は要注意!働き続けるリスクとは?

「働き続けるリスク」をご存知ですか?
たとえば、「定年までいまの会社で働くイメージがない」と考えて仕事している人は働き続けるリスクを理解すべきです。

他にも次のようなことを考えている人も働きつづけるリスクがあります。

  • 定年までいまの仕事をしているイメージがない
  • 10年後、20年後のキャリアがない
  • 年をとったとき、上司の仕事をしたくない
  • 定年までいまの会社で働くイメージがない

記事の後半ではその対処法も書いてありますのでご安心ください。

ただし、知らずに年を重ねると転職に苦労したり希望していたキャリアを描けないリスクがあります

働き続けるリスクとはずばり

  • 転職難易度があがるリスク
  • SI業界の構造から見えるSEのキャリアとリスク

です。

ここでは、これらのリスクを紹介していきます。

働き続けるリスク1:転職難易度があがるリスク

「転職難易度があがるリスク」とは、年を重ねることによって期待されるスキル・役割が高まり、転職の難易度があがることです。

もし、

  • SEは辞めて、異業種を検討している
  • 給料が低く、キャリアも見えないから将来転職は必須と思っている
  • ブラック企業、炎上プロジェクトばかりなので辞めたいと考えている

のような理由で転職を検討しているひとは、すぐに行動しましょう。

SEのひとは、しっかり考えて行動するひとが多い傾向です。
そのため、手遅れになる方がかなり多いです。

 

この記事では転職先の全候補を網羅的に紹介しています。
仮でもいいのでその候補から転職先を1つ選んでみてください。

年齢が1つ上がるだけで転職しにくくなる事実に早く向き合いましょう。

働き続けるリスク2:SI業界の構造から見えるSEのキャリアとリスク

SI業界では、多重の請負が多くITゼネコンともよく言われます。

このような多重請負のビジネス構造では、発注元よりも上流のお仕事はできないため、ずっと下流の仕事となります。

発注元では20代から提案・要件定義など超上流を担当することができるにもかかわらず、中小のSIerでは30歳、40歳になっても要件定義ができない会社も多くあります。

下流工程しか担当できないSEは転職のときに苦労します。

プロジェクト設計、要件定義、外部設計など上流工程ができない企業は30歳以上のキャリアを積むにはふさわしくない会社ですので、転職を早く考えましょう。

環境の良い会社では、年齢に応じて難易度の高い工程や規模、役割が適切に割り当てられ、成長できる環境があります

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SE転職の失敗事例を1つ紹介いたします。

失敗事例の紹介:転職を考えながら転職活動をしなかったKさん(男性)

Kさんは口ベタですが技術力もあり、面倒見もよくクライアントや後輩から好かれる優秀なSEです。

ただ、「SE→プロジェクトマネージャー→課長→部長・・・」と続くSEのキャリアに興味がなく、28才くらいのときから転職を「なんとなく」考えていました。

しかし「なんとなく」考えているだけのため、自分の将来があまりイメージできないようで転職は検討しているものの、「なりたい自分」が見つからず現在も転職できず7年が経ちました

現在35才ですが、応募しても年齢のためかハイレベルを期待され、なかなか内定がでない状態です。

 

この章では「転職すべきかどうか?」について紹介してきました。
一方で、「転職で本当に成功できるの?」と気になる方も多いと思います。

次の章では転職で成功したときのメリットや事例を紹介していきます。

知らなきゃ損!SE転職成功のメリットとは?

この章ではSE転職をしたときのメリットや成功事例を紹介していきます。

事例も紹介しますので、転職後のイメージをつかましょう。

メリット1:給料アップ

SE転職によって給与アップはメリット面で大きなポイントです。

給与が上がる理由として

  • 転職先で残業代が支給される
  • 労力に見合う給与を支払ってくれる
  • 一段上の役割を任せられるようになった
  • 家族手当、資格手当など福利厚生が手厚くなった

といったことがあります。 

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「残業代がすべて出る」なんて夢のようですが企業側にもメリットがあります。

企業の経営陣から見ると残業するだけ収益が悪化するため無理な受注や働かせ方を抑止する動きとなり、結果的に長く働く社員が増え長期的な視点からメリットがあります。

逆に残業代を支払わない会社は怪しいため、妥協なく会社選びをしましょう。

メリット2:定時帰り

「え?SEでも残業なしで定時帰りができるんですか?」 よく聞かれますが、SEでも定時帰りができます。

残業となる原因はいくつかありますが、下記のようになります。

  • 仕様変更が発生し、工数が膨らんだ
  • 工数見積もりが甘く、予想より時間がかかった
  • 短納期プロジェクト
  • 仕様があいまいのまま受注した
  • 設計書やプログラムの品質が悪く手戻りが発生した
  • プロジェクトメンバーが体調不良で欠勤した
  • プロジェクトメンバーの生産性が低い

過去に長時間残業で苦しんだ方は、当てはまる方が多いのではないでしょうか?

これらはSEが悪いのでしょうか? 決してそんなことはありません。

「経営」つまり企業側に問題があります。
定時帰りができている企業をみると、次のように対処しています。

残業の原因 残業がない会社の対処法
仕様変更が発生し、工数が膨らんだ 仕様変更に対し、費用と期間を調整している
工数見積もりが甘く、予想より時間がかかった 工数見積の社内レビューがある
短納期プロジェクト いわゆるハズレ案件には基本的に受注していない
仕様があいまいのまま受注した 受注前のプレ活動で要件を固めている
設計書やプログラムの品質が悪く手戻りが発生した 設計書やプログラムの品質が悪い場合、次の工程に着手しない
プロジェクトメンバーが体調不良で欠勤した メンバーが疲弊するようなプロジェクト運営をしない
プロジェクトメンバーの生産性が低い 採用に妥協しない

つまりSIerの経営陣がどれだけ「残業」に対して課題意識があるかによって残業の有無が変わってきます。

残業が少ない会社の選び方は、会社をよく知る転職エージェントに相談することが一番です。

そのとき大切になるのが、「企業情報をどれだけしっているか?」ですが、おすすめはレバテックキャリアです。

こちらについては後述します。

メリット3:成長により市場価値がアップ!転職先に困らなくなった

転職のメリットとして「キャリアップ」があります。
実はこれが一番大切です。

なぜなら、若手でもできる仕事を30代、40代と続けると、あなたの市場価値が下がり転職ができなくなるためです。

同じ仕事をしていないかを確認するおすすめの方法があります。

次の質問を自分にしてみてください。

  • 新しい工程を任せられましたか?
  • 主担当ばかりでなく、リーダーを任せられていますか?
  • クライアントと業務の話ができますか?
  • 設計書の品質を数値で管理できてますか?

上記で2つ以上のNoがある人は残念ながら市場価値のある人材にはなりにくいです。

なぜなら、大手SIerでは入社2〜3年(25才〜26才)で上記内容はできるからです。

会社の環境によって成長できない人もいれば逆に大きく成長する人もいます。

これは、異業種を検討している人もそうです。

いまの会社にいては経験できないことはたくさんあります。

挑戦する人は成長し、何歳でも活躍できる人になるでしょう。

 

ここで2つほど転職の成功事例を紹介いたします。

SE転職事例1

ここでは簡単に次の2人の事例を紹介いたします。

  • 社内SEに転職したOさん(男性)
  • 異業種に転職したIさん(男性)

社内SEに転職したOさん(男性)

Oさんは新入社員で入ったとき開発力が高く多くのプロジェクトで活躍していましたが、あるときプロジェクトマネージャーと相性が悪くうつ病で休職しました。

3ヶ月程度で復帰しましたが、以前のような開発力を発揮することができず、復帰以降はPG工程から運用の下流工程を3年ほど担当します。

SIerでしたがめずらしくSaaSサービスを提供していたこともあり、運用のスキルも身につけていきました。

一方で同期や後輩は上流工程を任され、SEとしての価値のギャップが大きく開いていき、Oさんもキャリアについて大きく悩んでいました。

結局Oさんは30才でエレベーターメーカーの社内SEへ転職しました。

転職後は、持ち前の運用スキルはもちろん、SEの経験を活かしたベンダー交渉で活躍できているそうで、「転職してよかった!」と元気いっぱいでした。

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異業種に転職したIさん(男性)

大手SIerで働いていたIさんは、上司や同僚、クライアントから信頼が厚く幹部候補間違いない状態でした。

ただ残業が多く、家族の理解が得られなかったため33才でSEから大学の職員へ転職しました。

大学教授にはクセのある人が多いらしく苦労はしていますが、残業は完全になくなり、給料も上がっており5年たった現在でも転職して良かったと考えています。

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この章では転職のメリットや事例を紹介してきましたが、「私も転職に成功したい!」と思う方が多いのではないでしょうか。

次の章では、転職を確実に成功させるコツを紹介していきます。

SEからの転職を成功させる3つのコツ

転職は企業、会社、同僚、仕事内容など複数の点で合致しないと成功できない難しいライフイベントです。

そんな転職に私は

  • 自分の転職
  • 同僚の転職
  • 面接官としての採用活動
  • 転職相談会で転職者のキャリア相談

と、たくさん関わってきました。

そこで失敗している人の2つの特徴から成功する必勝法が分かってきました。

まず失敗の特徴は次の2つです。

転職が失敗する人の2つの共通点

相談しない人は転職に失敗する

転職したいと考えているのに行動できない人は大きな確率で失敗します。

これは「事例:転職を考えながら転職活動をしなかったKさん(男性)」で紹介したとおりですが、悩み続けたことにより転職時の能力の期待値が高まってしまうからです。

「悩みを相談したらスッキリした!」という経験はありませんか?

言葉に発すれば少しずつ整理されますし、周りから情報をもらえます。

悩んでいるだけの人は毎日転職できないリスクが増えていることを認識しましょう。

相談も行動の1つです。
行動して前に進めましょう。

独りよがりの人は失敗する

転職はリスクの高いライフイベントです。

重要な決断をするときはその業界に精通した人に相談しましょう

具体的には3つの方法があります。

  • 転職希望先で働いている人の話を聞く
  • 業界で働く知り合いに聞く
  • 転職アドバイザーに聞く

誰でもできる一番かんたんな方法は「転職アドバイザーに聞く」です。

転職に失敗する人は詳しい人に頼らず独りよがりに考える人です。

では、どのようにすれば成功するのでしょうか?
次では成功のための必勝法をお伝えします。

SEの転職が成功する人のかんたん3STEP必勝法

STEP1:転職を決意し3人に伝える

転職で成功したかったら、まず行動しましょう

書類選考や面接の通過率は20%程度と言われています。
つまり、書類選考と面接の両方を合格する確率は4%です。

失敗して当然。
動かない人は絶望的です。

そのためにまず、転職を決意しましょう。

そのためには3人に「転職をする」と伝えましょう。

言葉で伝えることも立派な行動です。
前に進みます。

STEP2:SEからの転職先となる5つの選択肢から転職先を選ぶ

転職で悩む人は

  • SEから転職するとき、どんな選択肢があるの?
  • どこがおすすめなの?

と悩んで行動できない人が多いです。

実は意外にもSEからの転職先は選択肢が限られています。

なぜなら、SEから転職する場合は転職先は職種と業種の組み合わせで網羅できるからです。

具体的には次のようになります。

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職種 業種 転職先の選択肢
同職種 同業種 上流工程ができるSIer
同職種 異業種 WEBエンジニア、フリーランス・個人事業主、社内SE
異職種 同業種 SIerの営業、ITコンサルタント
異職種 異業種 転職後のリスクが高いため要注意

異職種×異業種の転職先はお気をつけください。
士業(税理士、弁護士など)やフランチャイズの店舗オーナーなどがありますが、スキルもなく業界未経験の場合は転職後に失敗する確率は高いためです。

より詳細な解説は次の記事で行っています。 

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仮でもいいので、転職先の選択肢をひとつ選びましょう。 あとから考え直すことはいくらでもできます。

まず、「いま選ぶ」という行動が大切なのです。
選択肢は次の5つです。

SEから転職する先の選択肢一覧
  • 上流工程ができるSIer
  • WEBエンジニア
  • フリーランス・個人事業主
  • 社内SE
  • SIerの営業、ITコンサルタント 

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STEP3:専門性が高い転職アドバイザーに相談する

STEP2で気になる転職先を一つ選んだら、その分野をよく知っている人に相談することが、3つ目のポイントです。

なぜなら、失敗する人の傾向は、相談しない独りよがりな人だからです。

実際に失敗する人は「相談したところで進展するイメージがつかない」と思い込んで、頼らず可能性を閉じています

私のおすすめ、誰でも無料で利用できる転職アドバイザーに相談する方法です。

転職アドバイザーは「転職」という人生を大きく変える悩みに寄り添い、アドバイスをしてきた人です。

あなたと同じ境遇の事例をいくつも見てきています。 WEBで申し込むとアドバイザーから連絡がきますので、誰でもかんたんに相談できます。

独りよがりにならずにプロに頼ることがポイントです。

次の章では、私が利用したり紹介したおすすめの転職アドバイザーの紹介します。

厳選!転職に強いアドバイザーがいるおすすめ転職エージェント

転職アドバイザーといっても、IT業界の転職サービスは50個以上あります。

このような状況から「どこを選べばいいの?」と悩む方が多くいます。

実際、住んでいる場所や転職先(社内SE、SIer、フリーランスなど)によって選ぶべき転職サービスは変わります。

ここでは私が厳選して、実際に利用したり同僚におすすめした転職サービスを紹介していきます。

しかし、転職サービスを利用するにあたり注意点があります。
それは、複数の転職サービスを利用したほうが良いということです。

なぜならアドバイザーによってスキルの差があるため、複数の意見を聞くことによって客観的になるからです。

最低2つは利用しましょう。(ちなみにおすすめは3つです)

厳選した転職サービスを次のように表でまとめました。

「働きたい場所」と「転職先」から選べるようになっています。

転職先の選択肢 ランキング サービス名 関東 関西 中部 九州 全国
上流工程ができるSIer 1位 レバテックキャリア - - -
2位 ワークポート
3位 DODAエージェント
WEBエンジニア 1位 レバテックキャリア - - -
2位 ワークポート
3位 アールストーン - - - -
フリーランス・個人事業主 1位 レバテックフリーランス - - -
2位 ギークスジョブ
3位 ポテパンフリーランス - - - -
社内SE 1位 レバテックキャリア - - -
2位 ワークポート
3位 DODAエージェント
SIerの営業、ITコンサルタント 1位 レバテックキャリア - - -
2位 ワークポート
3位 エンジニアファクトリー - - - -

2つ登録できましたでしょうか?

よく「登録したら会社にバレるのでは?」と聞かれますが、原則ありえません。
実際、私も採用側で転職サービスを利用しましたが個人情報は見れませんでした。

また、「まだ転職することを決めてないのに利用していいの?」という方もいますが大丈夫です。

むしろ決まってない人の方が多いです。
会話の内容もアドバイザーからいろいろ質問してくれます。

安心して利用しましょう。

まとめ

この記事では、転職に悩んでいるSEへリスクやメリット、転職を具体的に前に進める方法を紹介していきました。

SE転職の一番大きなリスクは「行動しないリスク」です。

10年、20年と働き続けるイメージはないものの、転職してやりたいことが見つからず時間だけが過ぎていく人が多くいます。

このように行動せず年を重ねると、年を重ねた分だけ市場価値を高める必要があり、転職を難しくします。

転職を成功させる方法はかんたんな3STEPです。

SEの転職が成功する人のかんたん3STEP必勝法
  • STEP1:転職を決意し3人に伝える
  • STEP2:SEからの転職先となる5つの選択肢から転職先を選ぶ
  • STEP3:専門性が高い転職アドバイザーに相談する

逆に上記ができない人は、 「いつまでも行動しない」「問題を先送りにする」「重要な決断を独りよがりに行う」 という事実となり、失敗の確率が大きく高まります。

「正しい行動」を「いま」することが成功のコツです。

ぜひ良い転職をしてください!

以上、SE転職で失敗しない!決心がつかない人のための成功法まとめでした。

 

IT業界全体で転職を考えているかたは下記の記事もご参考にどうぞ。

より広い職種と業種の転職方法を紹介しています。

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